EXHIBITIONS

展覧会は終了いたしました。

中風明世 Akiyo Nakakaze
2018/5/26 Sat -2018/6/16 Sat

中風明世 Akiyo Nakakaze
2018.5.26sat – 6.16sat
11:00 -18:00       close  月・火
アーティストトーク&&オープニングパーティー 5/26sat  18:30-

 

 

「抽象—その向こうにあるもの­−」 豊田市美術館 村田眞宏

 

中風明世氏の抽象作品、それはシンプルな色や形による造形を特徴とするミニマル・アートのように見えます。しかし、実際にはそれと同一視すべきものではないと思っています。

近年の制作を特徴づける青や赤の色面と、それを穿つように配された銀灰色の亀裂、それらは決して無機的なものではありません。青や赤の色面は、絵具の濃淡の塗り重ねが複雑なニュアンスを生み出しています。時には絵具の垂らし込みによって、変化し流動するような動きの要素さえ、そこに加えられています。また、銀灰色の亀裂もただ単純に鋭くシャープなものではなく、細部はどこか逡巡するような不明瞭な形状を呈しています。一見するとシンプルなようでいて、実のところは曖昧さと複雑さを併せもっている、そこにこそこの作者独自の造形があります。

中風氏は高校生の頃から、とらえどころのない不安や恐怖という、自身の存在そのものをおびやかすものと向き合ってきたとのことです。そしてゴッホやユトリロ、ボナールなどの画集に掲載された作品をながめることが癒しとなり、救いとなったと語り、それに続けて、「はじめは不安や恐怖から来る喪失感から逃れるために、美術に関わるつもりでしたが、実は各時代を代表する名作は、人間が知能を持ってしまったために知覚する存在への不安、恐怖に、『死』に対する時代時代のアンサーであるか、不安、恐怖、死そのものを作品として顕現させ、存在の手触りを確認させる、と気が付きました。」と語っています。

中風氏が表現する世界は、絵画というものへの信頼と、それに支えられた意味深い内省の表れなのです。もちろんそれは大袈裟で声高に語られるものではなく、シンプルでシャープな世界の背後から、控えめにそっと顔をのぞかせているだけです。

 

 

profile 
1960 岐阜市生まれ
1982 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業
1982 岐阜県美術館学芸課勤務
1983 岐阜県美術館辞す
1986 中風美術研究所設立
1998−NHK文化センター講師
2007−岐阜市立女子短期大学非常勤講師
 

主な展覧会
 
1996−現在 モダンアート展[東京都美術館]
1997 モダンアート展・新人賞受賞 モダンアート明日への展望・俊英作家賞受賞[横浜市民ギャラリー]
1997 モダンアート中部作家展・奨励賞受賞[愛機県美術館]
1998−2002 岐阜現代の美術展[岐阜県美術館 主催岐阜県美術館]
1998 CAF展[埼玉県現代美術館]
1998 モダンアート明日への展望・俊英作家選抜展[埼玉県現代美術館]
(埼玉県現代美術館、横浜市民ギャラリー每年交互開催)
2000 岐阜市芸術文化奨励賞受賞・岐阜市・岐阜市教育文化振興事業団
2000 岐阜市芸術文化奨励賞受賞記念展[岐阜信用金庫本店]
2000 CAF展[埼玉県現代美術館]
2001 モダンアート展・奨励賞受賞[東京都美術館]
2001 MAQ展[銀座、井上画廊] 
2002 モダンアート展・会友佳作賞受賞[東京都美術館]
2002 岐阜市芸術文化奨励賞受賞作家展[岐阜市歴史博物館分館 加藤栄三・東一記念美術館]
2002 MAQ-02展[銀座、ギャラリーセンターポイント]
2002 文化庁主催・第36回現代美術選抜展[北海道釧路芸術館]
2003 モダンアート展・会友佳作賞受賞、会員推挙[東京都美術館]以後同展での発表を続ける
2004 美濃町屋回廊[美濃町主催]
2005 第7回中風明世展[北ビワコホテルグラツィエ・滋賀]
2009 第12回中風明世展[イナテックギャラリー・愛知]
2011 第16回中風明世展[極小美術館・岐阜]
2013 第18回中風明世展[ギャラリーあさひ・愛知]
2015 篠田守男 中風明世展[アートスペース羅針盤・東京]
2016 第22回中風明世展[ギャラリーあさひ・愛知]
2016 第23回中風明世展[岐阜市歴史博物館分館 加藤栄三・東一記念美術館]
 2018 第24回中風明世展[極小美術館・岐阜]

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